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サブ3.5(3時間30分切り)は男性の12.1%、女性はたった3.1%しか達成できない高レベルな領域です。ランナーであれば、一度は達成したい完走タイム、それがサブ3.5です。
今日は、そんな偉大なサブ3.5の2か月間のスケジュールと練習内容、そしてそれに必要なVDOTの使い方をお話しします。
フルマラソンの男女別の平均タイムは?
2018年度の日本陸連公認の80大会の平均タイムは、男性4時間37分、女性5時間06分です。男女の平均タイムを見ると、サブ3.5の偉大さが分かると思います。東京マラソン2018の平均タイムも全国平均と近く、男性が4時間34分、女性が4時間59分ほどです。サブ3.5は、男性は1時間以上、女性は1時間30分も平均タイムを上回らないと達成できないのです。
そんな「プチ・アスリート」と言えるような「サブ3.5」、フルマラソンを3時間30分以内で完走するための2か月のスケジュールをまとめてみます。
サブ3.5で完走するには?
サブ3.5(3時間30分切り)は、イーブンペースなら1キロあたり4分59秒(時速12.06 km)で達成できますが、給水や足つりなどのロスタイムなどを考慮すると、1キロあたり4分50秒(時速12.39 km)ぐらいで走る必要があります。サブ3.5を達成するには、週3回のラン、月間走行距離は150km以上、大会9週間前から毎週30km~35kmのロング走、などが王道となりますが、体の負担が大きくなるので毎回全力疾走すると怪我のリスクが高くなるのでなかなか出来ません。
そこで必要なのが、怪我をせずに効率良く走力を身に付ける事が出来るVDOT(ヴィドット)を利用した練習です。
サブ3.5で完走の2か月間
サブ3.5で完走するための2か月間(9週間)のスケジュール(例)を一覧表にしました。大切なのは、VDOTで表示されるEペース&Tペースを知って、2か月間の練習の基本とする事です。※画像は大きくなります。
VDOTとは、「あなたの走力一覧表」です。ジャック・ダニエルズ氏が作成したもので、5km、10km、ハーフマラソン、30kmなどのタイムが分かれば、フルマラソンのタイムもおおよそ分かるという一覧表になります。
このVDOT表、ほとんどのランナーが口を揃えて「ピッタリ!」と言うほど、かなりの精度だと私も思います。この表に従ってこれからの2か月間を過ごせば、サブ3.5がかなり現実的なものになるでしょう。
※ Eペース=イージー Mペース=マラソン Tペース=閾値(怪我のリスクが少ないスピード練習) 5km全力は出来るだけ平坦な場所で実施
VDOT表をご覧いただくと、サブ3.5を達成するにはVDOT46が必要だと分かります。VDOT45でも達成できるかもしれませんが、ロスタイムを考えると46を目指すのが良いでしょう。
そこであなたの今のVDOTがいくつなのか知るために、10kmやハーフの自己ベストからVDOTの値を探します。もし、そのような計測タイムがない方は、5kmを全力で走りその値からVDOTの値を見つけます。
例えばハーフが1:42’10″の方は、VDOTは44でフル完走タイムは3:32’23″とあり、これが今のあなたの走力となります。今のままではサブ3.5は難しいので、VDOT46を目指すことになります。
そこで注目して頂きたいのがEペース&Tペースです。VDOT44の方は・・・
Eペース・・・1kmあたり5分52秒で走るのがイージーペース
Tペース・・・1kmあたり4分43秒で走るのが閾値ペース(怪我のリスクが少ないスピード)と書いてあります。Tペースは基本20分走となります。
ロング走やジョグなどの練習はEペース(VDOT44の方は5’52″/km)が基本となりますが、スピード練習はTペース(VDOT44の方は4’43″/km)で行います。
スピード練習に関しては、Iペース(インターバル)が必要と言う方もいますが、怪我のリスクが高く、サブ3.5ではTペースで十分かと私は思います。
これから大会までの2か月間、週3回のラン(Eペースによるロング走とTペースによる20分走そしてジョグ)を中心に、月間走行距離は150km以上を目途に走ります。最終的には3週間前の30km走で、余力を残して3時間27分以内で走れればサブ3.5の可能性は十分にあります。
ちなみに、VDOT43や44でもサブ3.5を達成してる方はいます。当日の気温や湿度、コースの難易度、シューズの違い、疲労の回復度、体重減などでサブ3.5に届く可能性があります。特に1kg体重が減ると3分タイムが早くなると言われてますので、最後の追い込みは「走る」ではなく「ダイエット」が良いのかなと思います。
まとめ
フルマラソンをサブ3.5で完走するための2か月間のスケジュールとそれに必要なVDOT表の見方と使い方をまとめました。サブ3.5となると、簡単には達成できないレベルとなり、単純に10km走を繰り返すとかだけでは難しいと思います。そこで怪我をせずに練習が継続出来て、持久力とスピード向上が見込める練習方法が必要となります。
それが、ジャックダニエルズさんが作成したVDOTという指標で、フルマラソン3時間30分以内に達成するために必要な走力(5km、10km、ハーフなどのタイム)や今の走力における効率の良い練習スピードなどを教えてくれます。
サブ3.5(3時間30分切り)は、男性の12.1%、女性はたった3.1%しか達成できないレベルです。2か月間だけ練習に没頭して、ぜひサブ3.5を達成して下さい。そしてお友達に自慢して下さい。
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